個人型確定拠出年金(iDeCo)

個人型確定拠出年金iDeCOの年単位拠出に関するメリット、デメリットを解説!

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個人型確定拠出年金制度(通称iDeCo)が平成30年1月1日に一部改正となりました。

改正点は拠出に関することであり、これまで個人型確定拠出年金(iDeCo)の掛金は月単位で拠出することとされていましたが、複数月分まとめての拠出が可能となりました。

この変更によって、例えばボーナスが入る12月に年間分の拠出金をまとめて払うことなどが出来るようになり、それぞれの財務状況に応じて拠出金を用意することが可能です。

方法

加入者月別掛金額登録・変更届」を提出することで、拠出に関して年間スケジュールを立てることができます。

年間に拠出できる金額の上限は、加入者資格条件に応じた1カ月あたりの限度額x12であり、例えばサラリーマンで企業年金がない方は、23,000円×12=276,000円となります。

注意点として前納は出来ず、必ず後納となるため、例えば1月にその年の分を纏めて払うことなどは出来ません。

メリット

年単位拠出を行うことによって、それぞれのニーズに合わせた拠出が可能となること以外にも実はメリットがあります。

それは、国民年金基金連合会手数料を削減することが可能という点です。

国民年金基金連合会手数料は掛け金の収納にかかる手数料であるため、毎月拠出した場合は毎月手数料の103円がかかります。

しかし、年間1回の拠出にすることで、手数料の支払いを1回にすることが可能であり、その場合年間手数料は103円で済みます。

毎月納付の場合は年間で103円×12か月=1,236円の手数料であるため、1,133円節約することが可能です。

デメリット

年単位拠出はメリットばかりのように感じますが、実はデメリットもあります。

前払いができないことから、運用に関して複利効果を得にくいということです。

複利効果を期待する場合は、少しでも早い納付が有利になるので、後払いとなってしまう年単位拠出は損をする可能性があります。

例えば、期待リターンを3%とした場合、毎月23,000円の掛け金を払って運用すると仮定すると、手数料を差し引いてとしても279,352円になります。

一方、年末にまとめて払った場合は277,823円となり、毎月納付のほうがお得といえると思います。

個人型確定拠出年金(iDeCo)では運用益を狙わず、所得控除などの税制上の優遇を目的に元本保証型商品を選んでいる方もいらっしゃるかと思いますが、その方は年間1回の拠出にしたほうがお得です。

まとめ

個人型確定拠出年金(iDeCo)の年単位拠出についてまとめますと以下の通りです。

・「加入者月別掛金額登録・変更届」を提出することで、年間の拠出スケジュールを決めることが可能
・年間1回の拠出にすることで国民年金基金連合会手数料を削減することが可能
・運用益の複利効果を考えた場合、年単位拠出は損をする場合もあり

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